ONEPIECE 900「BADEND MUSICAL」
サンジが一切の妥協をせずに作り上げた「死ぬほど美味い」ウェディングケーキを、一心不乱に貪り食うママ。
毒が入っていない、もしくは入っていてもママには効かなかった。そしてその美味しさにママが満足したことで「食いわずらい」は止まるに違いない。
サンジはベッジが毒を仕込むことを許さなかったし、究極のシムシムホイップを使用した極上のケーキが導き出す結果は当然といえば当然なのだが、ビッグ・マム海賊団にとっては奇跡が起きたに等しい。
国は安泰。麦わらの一味を追う兵たちの士気も上がる。ただ独り黄昏れるプリンをよそに、安堵と歓喜を背に受けてビッグ・マム海賊団は一気に攻勢に出る。
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ケーキの美味さ、甘さに没頭するママは、湧き起こる快楽、泡立つ感情、波打つ心臓の鼓動がビートを刻み、
魂の傀儡たちをお供に、一斉にディズニーアニメ風に歌い、踊り出す。
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その至上の快楽に、ママの意識は、人生で最も幸せだった瞬間へ飛び、天にも昇る至福の絶頂へ。
ママの高揚に呼応するかのように、ビッグ・マム海賊団は勢いを取り戻し、オーブンが海水を沸騰させて魚人たちの自由を奪い、ジェルマに対抗できる弾丸も戦線に投入された。
そして理想の「歌うおとぎの世界」を象徴するママの海賊船「クイーン・ママ・シャンテ」が、ママの満足と同時にサニー号を・・・
え!!!???
饗宴の終わり、波に揺蕩う麦わらの海賊旗。サニー号の運命や如何に!? …というところで次号は休載。
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さて、同時進行で描写されているが、ベッジたちの頑張りによって、サニー号の逃走とママのミュージカルは、まったく別の場所で行われている。
ママの魂の傀儡である「クイーン・ママ・シャンテ」が、ママの昂りに合わせて普段以上の実力を発揮することはあるかもしれないが、現在サニー号を取り巻く勢力にママのミュージカルは無関係。ディズニーアニメのように気持ちよく歌いはじめると全てが流れるようにうまくゆく展開などありはしない。
ママの生死と国家存亡の危機という愁いが晴れ、四皇の海賊団が本来の実力を発揮すれば、麦わらの一味と魚人の群れ、そしてジェルマ66が束になってかかろうともひとたまりもないという、これが「現実」なのだ。
果たしてサニー号は沈んだのか? …まぁ、それは問うまでもない。沈んでいないに決まっている。
「クイーン・ママ・シャンテ」が味方の船を誤爆している描写もあったので、被弾したのがサニー号とは限らない。また、コーラが足りていない様なので、再度クー・ド・バーストで飛んで逃げることはできないが、サニー号は両舷のソルジャードックにパドルを隠しているので、とりあえず数m程度なら緊急回避が可能かもしれない。そして何より(醒めること言っちゃうと)フランキーの夢が叶わなくなるので、麦わらの一味のサニー号以外での偉大なる航路制覇はありえないからだ。
しかしまぁ無事では済んでいないだろう。一味のみんなはどうなったのか。ここから逃げるサンジの秘策とは、プリンの最後のお願いとは何だったのか。第900話にふさわしく、素晴らしい盛り上がりを見せてくれたが、このシリーズはまだしばらく続きそうだ。
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さて、ママのミュージカルで気になる描写があったね。
夢中でケーキを貪るママの口の中に「死骸演舞場」がある、かのようなシーン。
「Pet Cemetery」とは「ペットの墓地」のこと。それが「死骸演舞場」と訳されているのは、スティーブン・キングの原作小説と、キング自身が脚本を書いた映画「ペット・セメタリー(セマタリー)」が、死人を蘇らせてしまう悪霊の墓地の話であることに由来するはずだ。
単に「死者すらも死んでいることを忘れて小躍りするほど美味い」という、ミュージカル的比喩表現である可能性もあるが、僕はそうではないように思う。
リンリンは6才の誕生日を、大好きなマザーと、大好きな羊の家の仲間たちに祝ってもらい、みんなの優しさと大好物のセムラのケーキの美味しさに感激し、しかし気がつくと誰も居なくなっていた。
このあとマザー・カルメルの(に似た)能力に目覚め、シュトロイゼンの手引きで海賊となった。この瞬間が四皇ビッグ・マムの起点なのだ。
捕食することで「悪魔の実」の能力を引き継ぐというのはほかに例がないが、もし仮にマザーがリンリンの腹の中でまだ生きている、もしくは生ける屍として存在し続けているとしたら、腹の中のマザーの能力を間接的にリンリンが使えることの説明ができそうな気がしないでもない。
リンリンは生者でないものに命を与え、あらゆる種族を平等に集め接し、それが「悪魔の契約」だと自覚しながらも、いなくなったマザーの理想を叶えるために邁進する。
その感情とイメージの源泉が「墓場」にあるのなら、リンリンはマザーや仲間たちを自分で殺してしまったことを無意識に理解していることになる。
サンジのケーキの至福をトリガーにそれを思い出すのか、それともシュトロイゼンからの口添えがあるのか。とにかく、このシリーズの結末に、マザー・カルメル失踪の謎解明は欠かせない。
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たとえば、こんな感じで…
マザーがまだリンリンの腹の中で生きているのなら、マザーとの再会 → リンリンは能力を失う → でも幸せ → 四皇終了。 ってな結末もあるかもしれない。
Comment
管理人様の、ジンベエに対する考え方
次回901でリアルになってしまうかもしれませんな
ああ・・・無念なり
福林さんのコメントを読んで、
マザーカルメルってビッグマムの体内で生きてるんじゃないのかな?って???
(体を乗っ取ってる)
政府かその他の機関に自分の悪事がバレて
身を隠す為の手段で….
(このマムの体なら安全)
写真でマムが弱るのは、
自分(カルメル)を尊敬しろ!って戒め?
食いわずらいは、単にカルメルが食べたい物を、食べたいだけのワガママのような。。。
(外に出られないから)
トンデモ理論で言えば雷ぞうが
「四皇に歯向かえばこうなる」的な幻をみせている可能性
なんて話にもなりますけど
まぁ、そんな事は絶対ありえないし
ここからどうやって逆転満塁なんとかをみせてくれるのか、
そこに期待せずにはいられないです。
当初妄想した”マザーがまだ腹の中で生きとる説”
がここにきて0%ではないことも含めて(笑)
思ったことがあります。というのも、まあ人それぞれですが”カタクリ・ダイフク・オーブン”は同い年ということもあり呼び捨てにしています。別漫画の、おそ松さんでは”たまに呼び捨てにしている時もありますが”◯松兄さん”と呼ぶことが多いです。
やはり、ワイルドワールドということで◯つ子でも呼び捨てなのかなと個人的に思いましたwww
管理人さんこんにちは!
今気付いたのですが、
最後のシーンでサニー号の帆が海に漂っていますけど、
色が黒地ですね。
サニー号の帆は白地なのに…。
何かありますかね。
帆ではなく海賊旗ではないでしょうか。
ここで完結。
(数話エピローグを挟むとしても
なら、天才ですな!
あくまで予想ですが今回のタイトルの”bad end musical”となれば次回以降にその反対のタイトルもくるのでは無いかと思います。
だがしかしオーブンがここまでしてルフィ達の船までくるとは(勿論ほかの子供達もショックだったけど)彼はそれ程(三つ子の)兄の敗北に対して絶望と怒りに満ちているのだと伝わりました。怖いですけどそれと同時に何だか哀れな気持ちになりました。
三つ子だからこそ「仇は俺が取るしかねぇ!」的な感情があるでしょうが、お前にゃ無理だ。ダイフクにゃもっと無理だ。結局それだけカタクリに依存していたということですよね。
今気づきましたが、本日はエイプリルフールの翌日です。となると、今話は..,という可能性も0ではないかもしれません。
いやいや・・・それは
!!
これって!ルフィ達が….⁈
でも、全壊したら話が終わってしまうので辛うじて助かるということになるのかな?次回以降に….? きっと、挽回するよね!?いやじゃないと本当にヤバいから!