ONEPIECE 964「おでんの冒険」
「わたしを海に連れてって」
船に乗せてくれと、執拗に迫るおでんと、それを頑なに拒否する白ひげ。
白ひげが拒否する理由は主にふたつ。
ひとつは、おでんが他人の下につくタマではない点。
もうひとつは、海賊の流儀や海の常識を何も知らないにも関わらず、不用意に力業で飛びかかる強すぎるバイタリティが、仲間を危険に陥れる可能性があるからだ。
おでんは多くの家臣を従え、領地と領民をまとめる責任ある立場、さらに一部では次期将軍とまで云われる権威がある。しがらみが多すぎるのだ。
その上、未知への抑えられない好奇心から、他人の助言を聞くより早く行動を起こすことが目に見える。
乗せないのが船長としての責任だろう。
ぶっちゃけると、こんなにキャラも背景もややこしい男の面倒を見るのはごめんだ、ということだ。
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だが、どれだけ白ひげに拒絶されようと、どれだけ家臣に反対されようと、おでんは諦めない。
夜逃げ同然に密かに船出したモビーディックに、鎖分銅でぶら下がり、最後の直談判。
こうなれば、もう円満解決は望めない。誰かが考えを改めるか、肚を括って飲み込むかしかない。おそらくそう判断した白ひげは、おでんと、おでんを止めるためについてきてしまったイゾウにそれぞれチャンスを与えた。
船から延びた鎖分銅を三日間離さなければおでんを船に乗せる。それを止めたければその間にイゾウが説得しろ、ということだ。
船は進む。
新世界の厳しい嵐の海も、氷の海も、遠慮・躊躇なく。
おでんは波に曝され岩にぶつかり水にふやけても鎖を離さなかった・・・のだが、
約束の三日間まであとわずかというところで突如姿を消した。向かった先は…
この女性こそ天月トキ、後におでんの妻となり、モモの助と日和の母となる人物だ。
白ひげの船にはもはや乗せてもらえないだろうが、生まれてはじめて海外の地を踏んだおでんはそれなりに満足。
家臣や領民を捨ててでも海に出たかったおでんだが、目の前で助けを求める女性の声を無視することはできなかったらしい。まぁ、領民たちはもう昔のようなクズではなく、皆自活し、たつきを建てる術を持っているし、九里は家臣たちに任せておいても当面問題はない。
助けを求める弱者に、無条件に手を差し伸べるのは、侍としての矜持なのかもしれないな。
あとほんのわずかな時間でミッションクリアだったんだから、もう合格にしてやれば?的な仲間たちの意見は、おそらくそれほど影響していないと思われるが、何より白ひげが、光月おでんという男を気に入ったのだろう。
乗船の許可、というより、共に世界の大冒険にと誘われたおでん。お供のイゾウと、密航していたイヌネコと、ついでにトキまで白ひげ海賊団の旅に同行することと相成った。
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ところで余談だが:
このときの人攫いの親玉は、タコの魚人カルマ。後に白ひげの傘下に入ることになるはず。
おでんが同行したこの旅で白ひげの軍門に降っていたのでなければ、いったいいつ仲間になるのやら…。知らぬ間に仲間に入っているんじゃないかと、宴のシーンをつぶさに見たが発見できなかったわ。
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さて、今回の目玉
当時26歳で、生まれたのは800年くらい前だという。26歳という年齢は、現在の日和にまだ会っていない錦えもんたちが「おでん様と出会った頃のトキ様に生き写しの様だ!」と驚かせるための都合と思われ、過去から時を超えてきているので、他者との相対的な年齢差はあまり意味がない。まぁ…800年前の生まれってことの方が重要だわな。トキが幼い頃の世界が描かれることはあるんだろうか・・・。
ショートブーツこそ履いているが、名前も着物もワ風。しかし、トキはワノ国へ行くことが幼い頃からの念願だったという。
800年前、トキはどこで生まれたのか。いったいワノ国へ行って未来に何を繋ごうと考えているのか。
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そしてその頃、とある海には、白ひげ海賊団新規加入の「サムライ」に興味津々のこの男。
8年前にゴッドバレーで、ガープとともにロックス海賊団を壊滅せしめた大海賊、ゴールド・ロジャーである。
「D」とクレジットされていないのが少々気になるが、そんなことより・・・エースに似てるなぁ。いや、エースがロジャーに似てるんだろうけど・・・。
このときロジャーは50歳。
89巻でオダッチがたわむれに描いた「齢を重ねたエース」想像図にはあまり似ていないが、
この三年後のエッドウォー海戦のときの53歳のロジャーとはまるで雰囲気が違う。まぁ、因縁の敵相手に凄んでいるからってこともあるが、エッドウォー海戦はロジャーが偉大なる航路を制覇する直前だから、不治の病が発覚し、すでに何らかの覚悟ができているのか、この三年の間にロジャーに大きな変化があったってことなんだろう。
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ところで、ロジャー海賊団には、このときすでにシャンクスとバギーがいたようだが、ふたりはこのときなんと9歳。一体何才から海賊やってたんだろう。
ってか、シャンクスは9歳ですでにロジャーから麦わら帽子を(たぶん)託され、船に乗せてもらっていたにも関わらず、7歳のルフィには「10年早い」と航海に連れて行くことを断ったんだな。
かつての自分に置き換えて考えることがあったとしたら、そこら辺にもシャンクスの生まれの謎が関わっていそうだな・・・。
Comment
どっちも麦わら帽かぶってるのに
シャンクスが”赤髪”でルフィが”麦わら”なのは
たぶん黒髪目線ってだけなんでしょうけど
もしかしたら赤い髪自体になにか意味がある?
たとえば生まれつき覇気を使えるとか
っていうか、バギーが乗ってるのがすごいですよね…
もちろん、なんで乗れてるの?って意味で
見たとこ手伝いってわけでもないし
戦力なんてレベルの存在じゃないでしょうし
ロジャー海賊団の誰かの子どもって訳でもないでしょうし、シャンクスもバギーも、いったいいつから、どんな経緯で乗ってるのか非常に気になりますね。
で、シャンクスが1歳のときのゴッドバレー事件では、ロジャーもう麦わらかぶってなかったし、シャンクスの麦わらは、ロジャーから譲られたものではないのかもしれませんね。
記事が選べないほど広告が出ていて見にくいです。
それ以外にも広告が多すぎます。
グーグル広告の出し方を色々変えてみてるんですが、なかなか思うようになってくれなくて・・・
申し訳ない。
次回は、トキと恋に落ち、モモの助と日和誕生まで行くのかな?それ以外あと残ってることは、ロジャー海賊団に移ってラフテルに着き、世界の秘密を知り、和の国に戻ってから処刑まで?となると、あと3〜4話くらい?
またしても、休載!?まあ、今回おでんが白ひげに気に入られて船に乗せて貰う所からトキと出会いそしてロジャー登場のシーンまで来たのでそこそこ満足ですが。にしても、おでんったら大胆なんだから!(^_^;)あそこまでして!wwそこがまた面白くて良いのですが。しかし、実際の人間なら耐えられないと思いますノーマル人間ならとっくに死んでます..。この作品ならではの超人っぷり。
おでんの豪快さを描くの、楽しいんでしょうね。
これからワノ国が持つ歴史の真実を知り、陰謀に巻き込まれて処刑されるまで、オダッチの気合の込め方が次第に濃厚になっていくだろうと考えると…、楽しみですねェ