Cogito, Ergo Sum

我思う故に・・・新館

ONEPIECE 1090「黄猿」

 




この記事を書いている人 - WRITER -

ベガパンクは預かった。ヨークの命が惜しくば海岸の船を全部どけろ!


ルフィが発した通信は犯行声明と強迫。しかしそれはまったく無計画なものだった。
仲間に止められてそれ以上の会話や交渉には及ばなかったが、海軍の一部将校と五老星にはルフィの本気が伝わったはずだ。もちろんそれはヨークの命を危うくするものではなく、ベガパンクを本気で逃がすつもりであるという意味で。



その通信を黒電伝虫で盗聴していたモルガンズがたまげているのが面白い。
「麦わらのルフィがベガパンクを人質にエッグヘッドに立て籠もり」との記事を世界に発信したのは他ならぬモルガンズ。
モルガンズが書いた記事にはサターン聖が感心していたことも踏まえ、これの意味するところは、モルガンズは政府の依頼のままに自らのアレンジも加えて記事にしたところ、あまりにもそのまんまの状況が現実となっていることに驚いたのだろう。

それをこのタイミングで驚いているということは、ヨークと五老星の通信は盗聴できていなかったのかもしれないな。



あたいに手を出せば島ごと消えるよ!

それはその通り、ベガパンク本体ステラは反逆の意志を固めているしヨーク以外のサテライトたちもそう。
いま政府が生かすべき存在はヨークのみなのだから、ヨークが死んだらパンクレコードも各種設備も意味を失う。しかし、ルフィたちの目的はベガパンクを連れて逃げることであり、ヨークをどうこうするつもりなど皆目無いことは明白。
ヨークはそんなに頭が良くないのかな…


シャカとピタゴラスが死亡したらしい。
その状況をルッチが云うには重症者4名とのことだが、はて、ロビンとカクとエジソンが負傷しているが、あとひとりの重症者とは誰だろう。ヨークのことなのか?


そしてカクにも伝えずに呟いたひとり言では「麦わらの一味は…」と含みを持たせている。
これは、一緒に脱出するつもりだった仲間の死に際して彼らが怒りも悲しみも顕にしていないことへの違和感ではないだろうか。
このことから、シャカとピタゴラスも実は死んでいないのではないかとも思うね。



その頃、地下の廃棄プラントに幽閉されていた政府の役人たちには食事が与えられ、閉じ込められたままとはいえ命を長らえたことで麦わらの一味に感謝して馬鹿騒ぎ。仮にもお前らただの一兵卒じゃなくて諜報員ちゃうんか… プライドなさすぎ。



セラフィムたちは、パシフィスタマークⅢのバブルボールに身柄を拘束されていた。命令系統とその内容がはっきりしない以上、拘束しておくのは正解だ。
そしてハンコック天使の能力で石化していたフランキーを元に戻したのは、他ならぬハンコック天使本人。
ルフィに熱く懇願されてほだされてしまったらしい。


オリジナルのハンコックがルフィにメロメロなのは、本心を偽ることなく常に真っ直ぐで、奴隷を差別も憐憫の目で見ることもしない、美しさに惑わされないはじめての男で、そして何より強いルフィに“オトコ”を感じたからだと思っていた。
しかし、オリジナルからいつ血統因子を採取したかにもよるが、セラフィムがルフィという個に対する学習や対話を経ずして精神を揺さぶられるということは、これはもう先天性のものだ。ハンコックは先天的にルフィのような男に弱かったことになる。生まれながらにして「恋い焦がれ病」の素養を持っていた(遺伝?)ということは、ニョン婆もシャッキーもハンコックの直接の血族なんだろうか。

逃げる目的地が決まり逃げる方法もほぼ確定したものの、フロンティアドームは依然閉ざされたままで解除されなければ外に出ることもままならない。

ベガパンク本体とアトラス・エジソンはヨークが固定したフロンティアドームの暗証コード解除に集中し、リリスほか数名はベガフォース1へ。


そんな中、フロンティアドームのレーザー網をモノともしない男がひとりいた。


黄猿

この男にレーザー攻撃は通じない。しかし黄猿の言葉は意外なものだった。


立ち塞がる男の覚悟を潰しては格好がつかない。
筋を通させてくれ。

はて、黄猿とはこういう理を唱える男だっただろうか・・・。

「どっちつかずの正義」とは、長いものに巻かれる玉虫色の正義のことだと僕は思っていた。
しかし実は、独善的で非情なサカズキの「徹底的な正義」と、下手すれば海軍大将の権威を問われかねない情に流されやすいクザンの「ダラけきった正義」の間にあって、そのどちらにも与しない所謂「中道」の正義がボルサリーノだったんじゃないだろうか。

法を遵守するし五老星の命令にも従うが、それでも仁義は通したい。
クソ社畜だと思っていたボルサリーノに対する考えを改める必要があるかもしれない。

そういえば、シャボンディ諸島での黄猿は仕方なしに任務を遂行している感じだったが、FILM Zでの黄猿はめっちゃ“ヤな奴”だったんだよなぁ。あれは鈴木おさむの「黄猿観」だったのかなぁ・・・。


さて、麦わら側は着々と逃げる準備を、海軍側も攻め込む準備は万端。


いよいよ戦闘開始の鐘が・・・いや、戦闘開始の漁火が灯る!


ところで、前回から普通に笑ってそこに居るボニーである。


父くまの記憶をじっくりと見聞・体験する時間はあったようで、くまの真意を理解したらしい。ベガパンクを殺そうとはもう思っていないし、くまが生ける屍のような状態にあることも受け入れたみたいだ。
くまの真意を受け入れたとて現状が変わるわけではないのだが、それでも機嫌がいいのは父の愛を今まで以上に深く知ったからではないだろうか。
そこに何が記録されていたのかがとても気になるが、そのメモリーも持ち出さないとね。その記憶をくまに戻すことができれば、本当に記憶戻るんじゃね?


あとね、


ルッチがフロンティアドーム内の状況を海軍側にリークしているそうなんだが、コレどう思うよ。

黄猿いわく「知りたい情報はすべて送られてきた」らしいので、ドームが閉ざされた理由、麦わら方の具体的な戦力と捕虜の総数、セラフィムの原状やラボの地理地形などが漏らされたんだろう。しかし、そんなことゾロやステューシーが見逃すだろうか。


ひとりきりになることも許可しないだろうよ。ひょっとすると、ひとり言を云っているように見えたのが実は通信だったんだろうか。

でなければ、このルッチの通信は誰かがルッチになりすましてフェイクの情報を流している可能性もあるかな。ステューシーの裏切り(表返り)について言及がなかったのも気になるしな。


麦わらの一味が次に向かう先はエルバフ(予定)


これはワノ国を出発する際の航路の方角とも合致する。キッドが向かった東にエルバフがあったのだから、南東のここエッグヘッドから北東にエルバフがあることになる。

もうシャンクスはそこには居ないと思うが、壊滅したキッド海賊団の残党との出会いはあるだろうか・・・。

この記事を書いている人 - WRITER -

Comment

  1. 匿名 より:

    考察 晒し 最低の所業

  2. yuu より:

    コミックス派なので、詳しいことは分からないんですが
    ルフィVS.黄猿の流れですか!!??
    頂上戦争のリベンジですね!!!

  3. おざ より:

    ルッチのなりすましありそう。
    そんなに簡単に情報漏れることあるのかね。それなら共闘なんてしなくてもって気もします。
    ボニー立ち直ったみたいだけど大食らいが一緒に居て食費が大変ww

    • BIE(管理人) より:

      ルッチ本人がひとり言のフリして通信してるなら、何らかの理由で虚偽の内容を伝えてる可能性ないですかね。
      重症者4人ってのがどうにも気になります。

  4. 匿名 より:

    そういえば、大陸を必死に登ってたくまってどうなったんでしょうね。麦わらの一味がエッグヘッドに着いてから1日経ってるからエッグヘッド編終盤にギリギリ島に現れたりするんでしょうか。それともほんとにマリージョアに戻ってしまったのか、気になります。

    • BIE(管理人) より:

      えー! くまってマリージョアに帰ったんですか!?
      考えてもみなかった・・・そいつぁ切ない・・・

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© 我思う故に・・・新館 , 2023 All Rights Reserved.