ONEPIECE 1135「友の盃」
エルバフの「フクロウの図書館」で、外から持ち込んだ本が巨大化するのは、何百年も前からずっといる図書館のヌシ:ビブロの能力らしい。“イクイクの実”の能力で無機物に限り巨大化させることができるのだとか。
仮に本が元のサイズのままでも、ルーペなどを使えば巨人にも読めないことはない。だが、わざわざルーペを使って、ページを捲ることすら困難な豆本をちまちまちまちま読むのは苦痛だし、そもそもエルバフの民がそんなに勉強熱心だとは考えにくい(失礼)。
つまり、ビブロによる蔵書の巨大化は、ストーリー上おそらく必要なことなのだ。
自身の経験から歴史を調べる必要性に駆られるサウロは、たとえ本が小さかろうが、尋常ならざる情熱で本を読んだだろうし、ロビンに見せるならもとのサイズでも構わない。
これは、歴史に興味がなかった他の巨人の中にも、本を手に取り目を通した者が大勢いる、すなわちエルバフの民には歴史に対する知識がある程度浸透していて、過去や世界への意識改革がすでに済んでいるということを暗示しているのかもしれない。
または後の展開上、なにか本以外の無機物を巨大化させる必要がある事態が訪れるのか・・・だな。フランキー将軍の“ダイモンガー(笑)”なら、ちょっと見たいかも・・・
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ルフィとウソップは、コンプライアンスに守られた軟弱な現代のエルバフ少年たちに「がっかり感」を募らせるが、その中にもアウトローはいた。
乱暴者で言葉も汚い、海賊に憧れる少年:コロン。
港の酒場でシャンクスに「連れてけ」とねだっていた巨人族の少年だ。
戦士の魂が失われつつあるかのように見えるエルバフにおいて、数少ない「骨のある」子どもなのだが、エルバフの海賊ではなくシャンクスに憧れているという、その意味でもややアウトローだ。
コロンはリプリー先生の子で、父親は元海賊の“人間”なのだそうだ。
港の酒場のマトさんが、コロンにリプリーの大好物コケモモと一緒に父親の好物も持たせてくれたことからすると、気になるその“人間”は今エルバフ近郊にいると考えられる。このシリーズ中に登場しそうだね。
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さて、用事も済んだので腹ペコのルフィは村に戻るが、サウロと話し足りないロビンと医学書を読みたいチョッパーは図書館に残り、リリスとボニーは別行動、フランキーは宝珠アダムを見に行くとのことで、その他のメンバーで宴に参加することになった。
このパート分けにも、何かストーリー上の意図がありそうだ。
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解散する前にゲルズからたっての願いで、私服だったメンバーにもバイキング風の衣装が贈られた。
ゲルズは「人間ちゃんの服を作るのが趣味」だというが、ではロードの館で着せられたルフィやナミたちが今着ている服もゲルズの作なんだろうか。
答えはおそらく「そう」。
ゲルズは、チビ人間を支配しつつ愛でるというロードの変態趣味を毛嫌いしつつも、ロードの箱庭の住人たちの衣装を作るという点でのみ、趣味と実益を兼ねて協力していたのだと思う。
ゲルズが個人でつくった人間サイズの服をロードが勝手に持ち出したのなら、箱庭のバックヤードに洋裁道具があるはずないからな。ゲルズはあそこで作業したのだと思うぞ。
まぁ・・・ロードが自分で作ったという可能性もないではないが・・・ふたりが同じ趣味を持ってるとは考えにくいし、考えたくないからな。
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エルバフの西の村では、麦わらの一味歓迎の宴が盛大にはじまった。
ドリブロの踏みにじられた誇りを守ってともに戦い、政府に騙されたイモカシを解放し、人としての存在を失っていたハイルディンを呪いから解放した、勇敢な“小さな友人たち”が今や世間でも有名な大海賊としてエルバフにやってきた。そりゃもう上へ下への大騒ぎ。
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新巨兵海賊団のスタンセンは、シャボンディ諸島の奴隷オークションで解放されたひとり。
あのときスタンセンが去り際に礼を云ったのはウソチョパに対してで、ルフィはすでに外に出て臨戦態勢だったわけだが、舞台の後ろからホリゾントを裂いて現れたレイリーの後ろに巨人が居たことをルフィは覚えていたんだろうな。
ちなみに、あのときチャルロス聖をぶっ飛ばしたのは「ゴムゴムの銃」ではなく、ただの「マジ殴り」だった。
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そこへやってきたのはエルバフ最長老のヤルル様。同い年のヨルル様をまだ幼いリンリンがぶっ殺したときにすでに爺ィだったが、408歳でまだ存命だった。
ゲルズがロードの狼藉をヤルルに言いつけようとしていたから、まだまだ若い世代にも影響力を持っているみたい。
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頭に剣が刺さっている姿はインパクトがあるが、折れた舵輪が頭に食い込んだシキを見てるからそれほど驚かなかったわ。「ヘルメットがなければ即死だった」とか、思っても云わないぞ(笑)
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その頃、西の村にほど近い「アウルスト城」に、前回ラスト現れた侵入者ふたり。
女性のような眼をしたひとりが云うことにゃあ「ロキを探している」という。
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その人物
フード付きの外套を被りマスクをしているため、まだ片目しか見えていないが、学帽か軍帽みたいなものを被ってるように見える。それでいて尊大な物云い。
ハンコックのような傲慢で高慢な性格にも見えるが、一方で天竜人かそれ以上の“実質的”に偉い立場の人物にも見える。そしてそれがシャンクス風の何者かと一緒にいるんだから、フィガーランド家から派遣されていると考えるのが妥当かなぁ・・・。
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ところでさぁ
ヤルル様の頭に剣を刺したのって、ロキなんじゃねェの?
Comment
神の騎士団?の女の攻撃ですが、包帯を巻かれる→そこがダメージを負っているように見えます
因果が逆になる的な能力?
確かになにか巻き付いてますね。
「因果が逆になる」ってのはこれまでのワンピにはなかった表現かも。面白いですね