ONEPIECE 1078「脱出リミット」
今回の騒動、事の起こりは3か月前─
“何者か”から政府への密告ではじまった。
不審なタレコミだったが「空白の100年」絡みで、しかもベガパンクが主体的に関与しているとなれば放置するわけにもいかず、政府はエッグヘッドにCPを相次いで派遣するも、派遣したCPはすべて帰途に失踪。
“何者か”との通信による会談の後、五老星はベガパンクの暗殺を決意、CP0を派遣した。
しかし、エッグヘッドは科学要塞。オハラとは違い最先端の「戦闘力」を擁しているため、完全な鎮圧には物量による力押しとセラフィムを味方とするための「鍵」が必要だった。
そこで、五老星であるサターン聖自らが現地へ赴くこととなり、その護衛も兼ねた大将“黄猿”率いる海軍船100隻もの大艦隊が現在エッグヘッドへ向けて進軍中だ。
戦力の規模はすでに「戦争」の域に達し、エッグヘッドとベガパンクの名がただ消えるだけでは済まないであろうことが予想される。
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CP0と海軍はそれぞれ別の目的で動いてるのかと思いきや、そうではなかった。これは五老星の明らかな失策。
ベガパンクの抹殺が決定しているにも関わらず、確実に殺す戦略及び戦力量を読み誤ったのだ。パシフィスタに対しCP0よりも威権順位が高いベガパンクを殺害するミッションにセラフィムを同行させるマヌケっぷり。
そこではじめて「いやいや!アカンやん!」と気づいて、慌ててバスターコールの十倍量の戦力とサターン聖を追加派遣したことになる。
端から内通者としっかり連携できていれば、CP0だけで事足りる任務だったかもしれない。その“何者か”を完全に信じられないのも無理はないが、しかしその“何者か”の云う「ベガパンクの裏切り」については「じゃあ殺さなきゃ」と思えるくらいには信用したわけで、このドタバタ具合には五老星のただならぬ動揺が伺い知れる。
これから起きる事件の結末は、世界に多大な衝撃をもたらし、後に「エッグヘッド事件」として知られる事になる。
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で、くだんのすべての元凶は・・・
「天竜人になる」
それがヨークの最大の“欲”究極の目的かというと、それはおそらく否。
サテライト各位は、ベガパンク本体の人間性の異なるパラメータを部分的に(極度に)尖らせた性格を持たせられており、それぞれの役割もそれによって最適化されているのだろう。
正シャカは世界平和のために科学が正しく使われることを求め、
悪リリスは反対に刹那的・非生産的な科学の悪用(乱用)を研究。
想エジソンは既存の知識と知識を紐付けて新たな理論を編みだす事に専念し、
知ピタゴラスは研究で得た知見に正確性・確実性をもたせるため分析・検証する。
暴アトラスは研究成果を実際に装備して臨床実験をする役割(?
そして、
時間を惜しんでひたすら研究・実験する上では不合理極まりないが、しかしベガパンクが「人」として科学を追求する上で捨てることができなかった人間の根源的欲求を6人分(7人分?)担っているのが欲ヨークと考えられる。
ひたすら食べて、寝て、排泄しての繰り返し。(性欲がどうなっているのか…は知らない) そのため、おそらくヨークは研究や実験に直接関わるヒマはない。
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だがヨークは「欲」の権化。
人の持つあらゆる「欲」を強いレベルですべて持っている可能性がある。
たとえば「広い世界に出ていきたい」「恋をしたい」「ベガパンクの名声を独り占めしたい」など、何を欲してもおかしくない。
尽きることのない欲求の果てに、何を求めようともすべてを満たすことができる最も適切な存在が「天竜人」であれば、そうなりたいと願って当然ともいえる。
ヨークは「天竜人」になりたいのではなく、欲望を何者にも妨げられない存在になりたいのだ。
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そして考察者各位が引っ掛かっていた「知識と経験の共有」だが、もとより研究に直接携わっていない(かもしれない)ヨークは共有ネットワークからハブられている可能性があるな。
それもまた待遇への不満を呼び、他のサテライトたちの欲求をただ押し付けられる毎日から解放されたいと願えば、そもそも地頭はいいはずなのだから、現実的な解決策を立案・実行したとしても不自然ではないだろう。
当然ベガパンクもそういう可能性を考慮して、ヨークの「欲」にリミッターを仕掛けていたと思われるが、長い時間を描けてそれを自分で解除したのか、それとも第三者の介入があったのか・・・。
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いずれにせよ、ヨークは「ベガパンクは一人でいい」と、アナザーアギトみたいな結論に辿り着いた。
はたして本体ステラが死ぬと「ノウノウの実」の効果が無効化され、パンクレコーズが消えてなくなるはずだ。そうすると、そこに保存されていた膨大な知識はすべて失われ、最後まで生き残ったとしても、人智を超絶するナレッジバンクを持たないヨークはもはや「ベガパンク」で在り続けることはできないように思うのだが、何か考えがあるんだろう。バックアップを作ってあるのかな。
「知識と経験の共有」から外れていたのであれば、秘密裏にそういうことする時間はいくらでもあっただろうからな。
後に語られる「エッグヘッド事件」の前日の出来事としてはここまでが全てだそうなので、これからが本番となる。
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参考までに、主な面々が今どうしているかというと
ルフィ・ルッチ … A棟4階にて、くま天使と対戦中
ゾロ・カク … 姿を消したミホーク天使を追った(?ゾロとそれを追うカク
ウソップ・リリス … C棟3階で石化
フランキー … C棟3階で半身石化(ほぼ動けない)
ピタゴラス … C棟3階でハンコック天使に踏み潰された(?
チョッパー・ロビン・アトラス … A棟2階から引き続き本体を探してB1へ移動中
ナミ・ブルック・エジソン … A棟3階で満身創痍
サンジ … ナミのピンチに駆けつけてA棟3階でジンベエ天使と格闘中。
ジンベエ・ステューシー … B棟2階を移動中
ベガパンク本体・シャカ・ヨーク … B1研究室 シャカは死亡(?
くま天使 … A棟4階
ミホーク天使 … A棟4階から移動
ハンコック天使 … C棟3階を片付けて移動
ジンベエ天使 … A棟3階でサンジ・ハイパーモードと格闘中
ボニー … 父:くまの記憶の間で項垂れている
戦桃丸 … 工場層で市民の避難誘導
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さて、
世界が衝撃を受けることになるという大事件の結末とはいったい如何なるものか。
とんでもないことになるんだろうから、ベガパンクかサターン聖が少なくともどっちか死にそうな気がする。そしてそれがルフィの仕業とされそう。
ドラゴンが乱入するかもしれないし、新巨兵海賊団を従えたサウロがやって来る可能性もあるかな。どんな驚きの展開を見せてくれるのかワクワクが止まらない。
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ところで、サブタイトルが「脱出リミット」なんだが、今回、脱出の刻限に言及したのは戦桃丸とその言葉に逃げ惑う人々だけだ。
政府がどんな規模で何しにやってくるのか判明したので、脱出するならそれまでに・・・てのは分かるんだが、後の世に語られる大事件も明日には決着するらしいことを、われわれ読者が知っちゃったからなぁ・・・。
もう「あぁ、増援到着までには脱出できないのね」という認識をぼんやりと持ちながらだと、今「脱出リミット」と云われてもまったくピンとこない。
数話あとになって「あのサブタイトルにはそういう意味があったのか!」と驚かせてもらえると期待してみよう。
Comment
>CP0よりも威権順位が高いベガパンクを殺害するミッションにセラフィムを同行させるマヌケっぷり
まあルッチ達は当初、島の設備や発明品に傷をつけずベガパンク達を始末する、というミッションでしたし、
威権が上の戦桃丸を速攻で排したり、セラフィムをうまくコントロールできてたとは思いますよ。
リリスとエジソンが直接命令しようと顔を出した際も、ゾロサンジがフォローしなかったら命令より先に斬撃やレーザーで即死してたでしょうし…。
結果的に二兎を追って失敗した感は否めませんが、戦力を読み誤ったのはなんもかんもルフィが悪いw
とりあえずエッグヘッド事件は翌日に結末を迎えることがわかったので、エッグヘッド編はまだまだ続きそうですね。日を跨ぐのなら他の島の戦いのほうが先に決着が着きそうです。
たった一日の出来事でも「頂上戦争編」長かったですよねぇ…
ベガパンク本体が殺されることはないと思ってますが、その場合のお助けマンは誰に?本体が切り札をもってる可能性もありますが。
次回がどこからスタートするのかな。。
それにしてもカクがウソップに間違えられる描写あと何回見られるかなww
カクは相当不満が(笑)
カクを「ウソップ」呼びは、さすがにウソップに失礼だと思います。
「四角いウソップ」とか「ウソップみたいなやつ」とか、他に云いようはなかったんでしょうか