ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #30「「バステト女神」のマライア その1」
おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。
また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。
コミックス 21巻08章中盤~10章までに該当。
冒頭、ルクソールと王家の谷に関するナレーションが
原作から大幅に変更されている。
原作の表記に誤りや不適切な表現があったかどうかは定かではないが
どうやら「墓泥棒」絡みの文章がカットされたようだ。
インドでも「乞食」絡みの表現がカットされていたので
誤解や不要な先入観を煽る物言いを避けたというところだろう。
一同、休憩中。
アスワンでの宣言通り瓶入りのコーラを自分で栓を抜いて飲んでいる。
丸一日ルクソールで休息を取ろうというアヴドゥルの意見に賛同し
「ギリギリで勝ってる感じだ」と言うポルナレフのその後ろで
何やら物言いたげな承太郎。
前回のポルナレフの行動に対し、
お前は精神乗っ取られたろ。ギリギリだったのはオ・レ!
とでも言いたそうだが、辛うじて言葉を飲み込んだ承太郎が
アニメではカットされた。
この描写の代わりに、
29話のラストシーンが追加されたのかもしれない。
※詳しくは前回のレビューを参照
部屋の椅子や扉の金具、通りすがりの女性のスカートのボタンに
配膳係のカトラリーなど、
突然、鉄を引き寄せるようになってしまったジョセフの身体。
ナイフやフォークは持ち手のほうが重いので、
お尻を向けて飛んできそうな印象があるが、
磁力で引きつけると、自由落下や遠心力を利用する場合とは違うのかな?
あと、カトラリーが鉄製ってのは、なんだか嫌だな
エスカレーターにワイヤーで絡め取られても、
なんだか「日常的な」ピンチを訴えているように聞こえるのは
ミニスカレディへの油断からか。
その超ーミニで脚がグンバツのゲロマブ女こそ
「バステト女神」のスタンド使い:マライア
この絵はジョセフ目線で、もっと煽っていてもいいね。
ちょん切れるゥウウウウウ バッサリとおおお・・・
弱冠18歳のとき、対峙した敵が絶望的に強大になりすぎたため
あっさりと死を受け入れたこともあったジョセフだが
人間、歳を取るとこうも往生際が悪くなるものか・・・
こんなくだらない死に方では覚悟の決めようもないし、
思い残す無念もさぞ多かろうが
このバタバタ劇は、ジョセフらしくなく
しかしある意味とてもジョセフらしいともいえるか。
今回も、やや「おふざけ回」だしな。
本体のマライアを追うジョセフとアヴドゥル。
ジョセフの身体に発生した磁力の影響で
装飾の像が倒れてくる。
何故倒れてきたのかが少しわかりにくかった原作よりも
理解しやすくなっている。
アヴドゥルが像の胸をわし掴みしてしまっているのが少し余計だが
そこからも「おふざけ回」であることがよく分かる。
一般的にこのテの「像」が鉄製なのかどうかは、この際どうでもいい。
アヴドゥルも術中にハマってしまい大ピンチのふたり。
この敵は・・・強いッ!
次回:「バステト女神」のマライア その2
余談だが:
タバコを吹かし、捨てて踏み消す・・・・承太郎。
顔の色からして、吸っている口元はポルナレフという言い訳もできるが
流れからも、立っている場所からも
状況的には明らかに(未成年の)承太郎がタバコを吸っていた。
しかし
はっきりと吸っているシーンを描きさえしなければOKみたいだ。ふ〜ん・・・
久しぶりに倫理規定に違和感を覚えた。
デリケートな表現なのだったら、
わざわざ原作にない描写をしなくてもいいのに。