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ちはやふる [上の句]
「ちはやふる [上の句]」の試写会が当たったので見てきた。
原作は、言わずと知れた既刊31巻大人気連載中の
実にストイックな、スポ根”競技かるた”漫画「ちはやふる」。
現在二期まで作られたアニメ版の完成度がすこぶる高かったため
正直、僕は実写版にはまったく期待していなかったのだが
決して悪くない出来だった。
映画には時間の制約があるため、
エピソードの省略や前後の入替えがかなり大胆にされていることもあり
原作の再現度という意味では、シナリオに納得出来ないファンも少なく無いとは思う。
しかし、キャラクター造形や世界観、
また普段我々があまり目にすることがない「競技かるた」の
長所短所をディフォルメして見せる演出など、「色(彩)」といい「熱」といい
紛れも無くこの作品は「ちはやふる」だった。
確かに、太一のキラキラ感が絶望的に足りなかったり
机くんがキモオタ風だったり
かなちゃんが巨乳じゃなかったりするのに違和感はあるが
太一の美形度は実写で実現するのはおそらく不可能だし、
(ファンの方には申し訳ないが、僕は野村周平をイケメンだとは思わない。)
原作の机くんはキャラが薄すぎるので、
短い作品ならこれくらい逆ベクトルにアクが強くても構わない。
人気コミックの実写化に際しては
「原作のイメージをどう取り込むか」という課題の昇華具合、
もしくは逆に、どう飛び抜けて「はっちゃけて」いるかが焦点となる。
そんな中
「キャスティング在りきかよ」と、安易な人気女優の起用を穿った目で見ていた
主人公:綾瀬千早役の広瀬すずは
原作者も「美人過ぎる」と太鼓判を押す、突出した存在感を醸し出しており
さらに「熱血かるたバカ一代」のドタバタ演技も、白目を剥いて気を失う様も
紛うことなき綾瀬千早がそこに居た。
もう千早の存在感だけで「ちはやふる」たり得ている、と言ってもいい。
残念なことは、子供時代のエピソードが軽々に扱われているところだが
全編通して「あのエピをきっちり描いていたら、ここはもっと深く描けたのに」
という不満が絶えず付きまとうのは、長編原作を持つ映画の宿命なので
過去に思いを馳せるよりは、[下の句](後編)で
どれだけ世界観を補完してくるか、に期待することにした。
間違えたw
とにかく、広瀬すずがものすごく魅力的だ。
彼女を好きな人、好きになりたい人にはぜひ見ることを薦める。
・・・まぁ、演技は「一平ちゃん夜店の焼きそば」CMと同レベルだが・・・