ONEPIECE 1161「矢の雨をしのいで結ぶ恋の詩」

サブタイトルの「矢の雨をしのいで結ぶ恋の詩」とは… ハイ、もう分かるよね。島全体が凄惨な殺戮現場である上に海軍・海賊相まみえて混沌の極みと化した、このゴッドバレーの中心で愛を叫ぶ者・・・。
あの人とあの人の恋物語がようやくはじまるってこった。今回の内容はほぼそれだけ。
でもまぁ・・・ 思ったことは書きとめておこうかね。
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瀕死の女性に懇願され双子の赤ん坊を保護したドラゴンだったが、海軍の船に向かっていたとは愚かしい。
現在この島に民間人を保護できる船は存在しない。仮にドラゴンが双子の素性(ただの民間人ではない)を知っていたとしても、いや知っていたならなおさら、天竜人の意向通りに取り上げられるのが関の山。赤子を保護するには、ドラゴンは誰も頼ってはいけなかったのだ。
その逃走劇を阻んだのは
神の騎士団のマッフィー宮。
その能力とかは(今後の影響という意味で)たぶん特記するほどでもないし、暫くの間いろんな強者が出てきては放ったらかしにされるだろうから、いま多くを語る気はない。
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マッフィー宮は、ガーリング聖に双子の世話(管理)を任されていた何者かの頼みをきいて、この混乱の中“赤ん坊を抱いた海兵”を探していたらしい。
その何者かは、ガーリング聖やマッフィー宮を呼び捨てにできるぐらいの地位にいる人物らしいが、目下の一大事よりも自身の保身がより重要であることがよく分かる。
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くだんのガーリング聖ですら、自身も“世界貴族”でありながら
「海兵に“天竜人”を護衛させろ」というもの云いからは、特権に胡座をかいて惰眠をむさぼるだけの数多の“天竜人”と、自分たちを“別の存在”と考えているフシが伺える。
「神の騎士団」というからには、彼らは「神」に仕える騎士たちであるはずで、普通に考えるならば、その「神」とは自分たちを「神」と名乗っている“世界貴族”すべてを指すと思われ、であるならばこの事態にも“世界貴族”たちの安全を何より第一に行動するべきだが、この何者かやマッフィー宮の言動からはそれが感じられない。
「神の騎士団」が仕える「神」が何を意味するのか、今後明らかになってくるのだろうとは思いつつ、また、キリンガム以外にもあからさまに「人間」ではない種族が混ざっているあたりに、下地民との隔世を訴えながらも自分たちは“純血”を守る努力をしてこなかったんだろうか… とニヤニヤしてしまうね。
そりゃ… 例えば、マッフィー宮の“サッチェルズ家”は太古から代々ギザっ歯で角が生えてたというならそれもアリだが、おそらくそんなことはないんじゃねェの?
(いまはいろいろと形骸化してしまったが)失われた100年の頃には、Dと敵対した20の王家の方が敢然とした「正義」だったかも・・・という可能性が感じられなくなるほどには「神の騎士団」の行動に正当性を見出だせないというのが、僕の見解だ。
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話が大きく逸れたね・・・。
自身の責任ではなくあくまで「頼まれ仕事」だったマッフィー宮は、誘拐犯たる海兵を仕留めたが、赤ん坊が双子であることをどうやら知らなかった。ロックス海賊団の猛者たちの乱入に虚を突かれたマッフィー宮はドラゴンにトドメを刺すどころではなく、事態は有耶無耶に・・・。
そのドサクサで逃亡を考えたドラゴンの元には、双子の片割れが残されていた。こっちがシャンクスであると断定するのはまだ早い、と一応云っておく。(相変わらず疑り深いとか云うな… )
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さて、ここからが本題だ。
シャクヤクの救出を目指すロックス海賊団とロジャー海賊団だが、ロジャーたちが「惚れた女を助ける」一念で行動している一方で、
かたや、ニューゲート・リンリン・カイドウ・グロリオーサを除くあたりのロックス海賊団の面々は「助け出したらシャクヤクに惚れてもらえる」または「シャクヤクという一級品をほかの誰でもなく自分のものに」という下心で動いている。(キャプテン・ジョンの右腕、気になるな)
その動機はロジャーたちを団結させ、ロックス海賊団の野郎どもを仲間割れさせるに十分だった。
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シャクヤクの存在こそが三年に一度の天竜人のハレの祭典を台無しにし、その自らの価値を自覚しているシャクヤクが気に入らないソマーズ聖は、どうせ自分のものにならないのだから、その価値を無きものとするべくシャクヤクに迫る。・・・が
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あわやのところでソマーズをぶちのめし、シャクヤクの窮地を救ったのはレイリー。
かねてから幾度も伝えられていたシャクヤクの「願い」を叶える覚悟ができたらしい。
いうて、一番いいところをレイリーに譲るお膳立てをしたのはロジャーである。
ロジャーの恋も真剣だったろうが、当のシャッキーの気持ちを無視してまで我を通さなかったのは、その相手が自分の相棒だったからだ。いい男だね・・・。
束縛されたくないという理由で、世界一の伝説の美女からのラブコールを袖にし続けてきたレイリーも、どうやら年貢の納め時。
だが現在のふたりを見るかぎり、家を出たらいつ戻るかわからないレイリーの奔放さは変わることなく、「レイリーが戻る場所」を守ることでしっかりと絆を掴んだシャッキーの変様があってこそ、ふたりの信頼関係は成り立っているのだろう。男は不器用で、いい女はいつだって強かだ。
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ところで、
ロックスの妻(…かどうかはいまいち疑問)はエリスというらしい。
これまでの行動から、僕はロックスが本当に妻子を大事に思っているかを疑っている。ま、息を荒げて必死に探しているみたいだが、ロックスにとって大事なのは息子:ティーチなのであって、エリスにはその守護を命じてあるだけじゃないだろうか。
現在の黒ひげ:ティーチの思考や行動から、ロックスにはものすごく長いスパンの壮大な計画があって、ティーチはその最重要な「駒」だったんじゃないか、と思えてならないのである。
だって、ロックスが人並みに「子どもが生まれた喜び」に顔を綻ばせるなんて、考えられないんだもんよ。
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余談だが:
更新が滞っている「扉絵特集」(近いうちにまとめてアップします)
依頼された刀の奉納を終え花の都へ戻ったヤマトは、おでんとその仲間を祀ったお堂を参拝。
そこに並んだ名前にふたりほど知らない名前が・・・
「お貴」と「黒・・・」だ。
「黒・・・」は、普通に考えて黒炭家の誰かだよな。おでんの仲間に黒炭がいたんだろうか。
アシュラ・イゾウ・ペドロと並んでいるから近年の人物じゃないかと思うんだが。まさかカン十郎・・・?
そして「お貴」って、いったい誰よ・・・。※判明しました。ありがとうございました
Comment
ルフィはいつ出てくるのかな?
まだドラゴンの陰嚢にもいませんねぇ
ヒョウ五郎親分の殺された奥さんでは?
完全に忘れてました。
ありがとうございます!