ONEPIECE 920「おでんが好き」
今は昔、ワノ国将軍の子息に「かぶき者」あり。
自由人で暴力事件を繰り返す彼の者は都を追放されるものの、将軍家も匙を投げるほどのスラムと化した無法地帯で、最も凶悪な悪党を平らげ、あげくすべてのならず者たちをまとめ上げた。
ならず者たちに秩序を与え、町を築き城を建て、民のために「桃源農園」を設営した。
その活気ある新たな「郷」は将軍から認められ、彼の者が、晴れてその地の「大名」を任ぜられた。
光月おでん 弱冠20歳の偉業。そしてその元無法地帯こそ「九里」であった。
錦えもんが喜々として語る、主君おでんの人となり、枠に填らぬ思想と行動。
思わず笑ってしまう痛快な話。息を呑む冒険。民を思う懐深い慈愛の心に、麦わらの一味も魅了される。
しかし、その後
皆に愛された大名おでんは、「花の都」にて、罪人として処刑された。
跡継ぎのモモの助を衞るため、錦えもんたち「赤鞘九人男」がおでん城に駆けつけたときには、すでにカイドウの手が回っており、おでん城は炎に包まれていた。
さて、ここからが今回の本題である。
城内には、おでん様の奥方「光月トキ」、モモの助とその妹「日和」が残されていたが、焼け落ちる城にトキ様を残し、
おでん様の仇討ちと悲願成就を固く心に誓った錦えもんたちはモモの助を連れ、
秘密裏に共に戦う同志を集め、情報を探り、心強い味方を得た今、時は満ちた。
いろいろとすごい展開になってきた。
気になることがいっぱいある。
【気になること、その1】
前回書いた、時を渡る能力なら、なぜ過去に行かなかったのか。
何でもありの悪魔の実でも、時間は不可逆なものだったらしい。すでに過ぎた時間は泡と消えたが、これから生まれくる時間には干渉できるということか。なんか理屈はわからないでもないな。
トキ様は、遥か遠い過去から未来へ何度も繰り返し旅をして、「光月おでん」という安住の地、旅の終着点に出会った。おでん様が死んだ今、自分だけが更に未来を生き直すことなど考えられないと、トキ様はこの時代での死を求めた。
「光月おでん」という絶大なカリスマを失い、逆賊の汚名を着せられ民心をも失った光月家を、それでも再建させると言うのなら、今この場から脱出する方法は「未来への転送」しかなかったということだろう。
【気になること、その2】
燃え上がるおでん城に駆けつけた家臣の影は5人。
しかし、20年後に転移したのは確認できる限りモモの助を含めて5人。編笠の男が居ない。
この男こそ、編笠村で長い間人を待っているという飛徹ではないのか。飛徹はトキ様と運命をともにする道を選んだか、何らかのトラブルで時間転移に失敗したか、はたまた重要な使命を帯びて居残ったか、とにかく正史を生き抜き、20年間モモの助の帰還を待っているのだろう。
飛徹が居残った理由が、仮に「重要な使命」だった場合、それはモモの助の幼き妹「日和」を保護するためではないだろうか。
もう5人目の家臣を飛徹と決めつけて書いてるけど、飛徹が焼け落ちる城から脱出できたのだから、日和も生きている可能性は高い。飛徹の天狗の面が「ひどい火傷を隠すため」だったりすると、日和が五体健常かどうかは少し怪しいが、24〜5歳に成長したセクシーダイナマイツ日和様が登場するんじゃないかと、僕は期待している。
酒天丸ってのが日和と関係あるのかもな…
【気になること、その3】
おでんの父「光月スキヤキ」はどうなった?
スキヤキは将軍だった。おでんは大名だった。おでんは将軍に即位することなく、九里の大名として生涯を終えた。モモの助はカイドウやオロチのことを「父母の仇」と言っているが祖父については言及がない。
おでんがオロチの謀略にあったとき、オロチはすでに将軍位に就いていたのか。それとも、おでんを亡き者としたあとに即位したのか。後者なら、息子の危機にスキヤキは何をしていたのか。
【気になること、その4】
遥か遠い過去に生まれ、「トキトキ」の能力で未来へ未来へと旅を繰り返したというトキ様。
「遥か遠い過去」を辿れば、失われた100年まで遡りそうで興味深い。
トキが「何年単位」で「何度」未来への旅をしたのかは分からないが、普通に暮らしていて「すべてを捨てて未来でゼロからやり直し」なんて決意できる事態になんて、そうそう陥るものではないはず。トキには、その都度命の危険が迫っていたか、成し遂げるまで死ねない目的や使命があったか、理想の夫をひたすら求めていたか、とにかく何度も仕切り直しをしなければならない理由があったはずだ。
空白の100年の頃に歴史の本文を刻んだ光月家の先祖と縁があり、その意志を継ぐ子孫に出会うまで「未来行」を繰り返したのではないだろうか。そこに「Dの意思」も関係しているかもしれないし、はるか昔に何かを約束したとしたら、ジョイ・ボーイとかも関わってくるのかもしれない。
空白の100年が、一気に身近になった気がするよ。ワンピの根深い大きな謎に、ものすごく大きな一歩を踏み込んだんじゃないだろうか。
さて、
錦えもんは、敵が自分たちを亡霊扱いして生存や帰国に気づいていないと考えているが、それは本当に正しいのか。
ルフィがあれだけ騒ぎを起こしても、現状では「酒天丸の手下の仕業」と認識されているようだし、唯一真相を知っているホーキンスは上に報告する気はなさそうだ。
とはいえ、錦えもんの素性はドフラミンゴに把握されていたし、雷ぞうがゾウに辿り着いたこともバレていた。彼らが現代に生存していることはすでに知られているはずだ。
Comment
だんご効果の切れたスピードがお玉を攫おうとするも
迷子になったゾロと鉢合わせになり・・・?
的な流れを予想してたので、こうなってくると
飛徹が助ける事になるのか、それともそのまま攫われてしまうのか
…って考えるとここでまさかのお鶴!!なんてありかな(笑)
実はお鶴はどこかしらの勢力に属してる密偵で
お菊を疑っておこぼれ町に来たとか、お玉を懐柔しようと
いろいろ手を打ってたとか、なんて背景があったりして
萌えるおでん城のコマにピーカいません??
さすがに別の「ヒャッハー」じゃないですかねぇ…
スキヤキ…ってまた鍋物かよ!とツッこみたいスキヤキ将軍ことおでん父
処刑と同時に城を焼いたのが、オロチじゃなくカイドウなあたり陰謀の臭いしか
オロチはスキヤキ将軍に讒言でもしておでんを処刑させ、同時に水面下で手を組んでいたカイドウに汚れ役をさせ一族焼き討ち
その後に将軍位も簒奪したのが、悪党にありそうな流れかなーと
これから2週間もなにするんでしょうか