Cogito, Ergo Sum

我思う故に・・・新館

ONEPIECE 1155「ロックス海賊団」

 




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ロックスがエルバフを訪れたのは今から48年前。
そこから更に8年遡った56年前に、ハラルドはロックスと出会っていた。


おそらく、ハラルドは諸国との国交を樹立するべく、諸国首脳に直談判するため世界会議レヴェリーに潜入した。あるいは世界政府の末席に加盟する請願を政府に直接行うつもりだったのかもしれないが、より多くの国家代表に自身の訴えを聞いてほしかったのだと思う。


だがまぁ、伝説のような謎の存在であり、かつて世界を恐怖のどん底に落としていたエルバフの巨人族が突然目の前に現れて「おれの歌を聞けェ(意訳)!」と云ったとて、まず拒絶され、誤解を解く暇もなく警備兵に追い立てられるのは容易に想像がつく。 “交渉”以前の問題だ。

ロックスもまた、世界会議が行われているマリージョアに潜入(ってか、もしかすると堂々と入ってきたのかもしれない…)し、5人の王を拉致したのち、なんとイム様が居る「花の部屋」に侵入を果たした。


ここに居た黒いヴェールの女性については(多分あのヒト本人だと思うけど)また後日にしよう…


とはいえ、その場で要望や声明を出すでもなく、イム様を害する動きを見せるでもなく、ただ「アイル・ビー・バック」と告げてその場を去った。ロックスの成果は自らの実力と危険性を世に示したことだ。

ハラルドとロックスが出会ったのは、それぞれが追手から逃れるさなかだった。


ハラルドは不審人物であることに加え「王誘拐」の濡れ衣で追われ、ロックスが「花の部屋」に侵入したことはおそらくイム様の存在そのものが隠蔽されているため明らかとされず、その不埒者を追討するために出張ってきた大将を返り討ちにした咎で、ロックスは追われていた。

どちらも不審人物には違いないが、ハラルドは眼の前に現れたロックスに濡れ衣を着せられたと憤り、ロックスは今しがた刻んできた自身の伝説の一歩に、田舎者の闖入が泥を塗ったと苛立ちを見せた(と僕には見えた)。


真犯人をとっ捕まえて弁明しようと思ったハラルドと、眼の前の超巨人をぶっ倒して更なるハクを付けようと考えた(かもしれない)ロックスの「覇王色の覇気」のぶつかり合いは、周囲5kmを蹂躙した。

この瞬間、この田舎者の強さと価値を理解したロックスはハラルドに退路を示し、ふたりはみごと逃げおおせることができた。

それからというもの、ロックスはことごとく世界政府に対立し見る間に悪名を轟かせながら、自らが崇拝するデービー・ジョーンズが提唱した「デービーバックファイト」を繰り返しては敵海賊船からクルーを奪い、海賊からも恐れられる存在となった。

そうして8年後となる48年前、ロックスはロキの前に姿を現したのである。


このイカれた男は、ハラルドを熱烈に勧誘した。


ロックスは海賊島“ハチノス”を拠点として「海賊の楽園」をつくり、海軍を殲滅、聖地を陥落させて、自身が「世界の王」になるという尊大な野望を語った。


もはや力だけに頼らない治世に傾倒するハラルドはロックスの勧誘を拒み続けたが、その裏でロキは自身の新たな“生きる道”に希望を見出していた。

48年前の時点ではロックスたちはまだ海賊団の体を取っておらず、個々が自立した悪党の寄り合いだったらしい。


このとき、エルバフへロックスに帯同したのは
“西の海”のギャング 首領・マーロン
極道 シキ
密輸海賊 ガンズイ
科学強盗 ミス・バッキン
海賊 エドワード・ニューゲート
海賊教祖 王直

マーロンとガンズイは初お目見え、王直は姿が描かれたのは初めてだと思うのに、なんとなく想像していた通りの見た目で不思議・・・どっかで描かれてた・・・? リンリンや黒炭ひぐらしなどはまだ居ないのかな。(カイドウはまだウォッカ王国の少年兵だった頃だな)


そしてそれから4年後なので44年前、ついに「ロックス海賊団」結成。
その後、38年前にゴッドバレーで壊滅するまでの6年間、彼らはロックスの野望に賛同した錚々たる顔ぶれで、世界を震え上がらせたそうだ。

ところが疑問なのは、「世界を震え上がらせた」存在でありながら、現在ではほとんど人の記憶に残ることなく歴史からその名が抹消されている点だ。

これは、先日のベガパンクの告発のように、知られると世界の秩序がひっくり返りかねない事実や疑問をを明らかにしたとか、世界政府の権威が失墜するくらいの大打撃を与えたとか、とにかく世界政府と海軍の総力を上げて「無かったことにする」必要があったことが考えられる。
ロックスは、そして彼らはいったい何をやらかしたのか。


さて、このロックス・D・ジーベックという男
四皇:黒ひげ マーシャル・D・ティーチの父親だそうだ。

ティーチはロックスがしていたように海賊島ハチノスを“海賊の楽園”として拠点とし、海賊の王国を世界政府に認めさせると息巻いているが、それが本来の目的とは考えにくい。
ロックスの野望を受け継ぎ「世界の王」となることを目論んでいるのではないだろうか。


イム様に直接「また来る」と宣言したロックスは、ふたたびイム様と相対することはあっただろうか。もしそれが叶わなかったなら、それを実践するのはティーチであるはずだ。

僕は、ティーチが単にロックスの息子だというだけではなく、仮にもう一つ別の人格が備わっているとするなら、それはロックス本人だと考えているからだ。

ところで、ティーチは現在40歳。
44年前にロックス海賊団が結成され38年前に壊滅するまでの、まさにロックスイケイケの時代に生まれている。
次回以降の回想にロックス海賊団のメンバーとして登場する女性に注目だ。
それはティーチの母親かもしれない・・・。 ま、女遊びとか激しかっただろうけどな。

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