ONEPIECE 1159「運命の島」

39年前、海賊島ハチノスからシャクヤクが姿を消した。
当夜の護衛当番だったドン・マーロンほか数名が殺害されていたことから、何者かに連れ去られたとして、女神の喪失は世界中で経済活動が停止するほど、それはそれは大きな騒動となった。
シャクヤクとて九蛇をまとめていた“女帝”だったのだから、美貌だけではなく相当に強いはず。メロメロに油断していたであろう護衛の猛者たちを殺して、シャクヤク自らの意思で島を出ていった可能性に言及が一切ないのは、それだけシャクヤクが神聖視されていたことの裏付けとなるだろうか。
まぁ実際のところ誘拐されたのが真実で、もしその手引きをした者がいたとすれば、
世界中が悲観にくれる中ひとり金勘定でウハウハしているコイツ(王直)だろうな。
翌年ゴッドバレーで開催される天竜人たちの「人間狩り」。その賞品としてシャクヤクは捕らえられたのだ。
ハチノスの海賊たちにとって失うことのできない「宝」とは、シャクヤクのことだったのである。
この情報は、狩りの標的としてゴッドバレーへ移送中の奴隷船の中でジニーによって漏らされ、子どもながらに「世界経済新聞」を起ち上げたモルガンズが政府と影の繋がりを持つきっかけをつくった。(モルガンズと後の革命軍との関係性も気になってくるな)
そしてモルガンズが意図的に流した情報を察知したことでハチノスの海賊たちは血気立ち、シャクヤクを奪い返すためにロックス海賊団が動き出した。
同時に情報を掴んだロジャーたちもまたシャクヤク救出に動き、ロジャーが動いたことでガープもゴッドバレーに乗り込むこととなる。レイリーもようやく腹を括った感じだ。
なるほど、大物たちが天竜人の巣にわざわざ集まってくる経緯は分かった。
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だが待て、40年前にガーリング聖がゴッドバレーに発見した「イム様も喜ぶ“とんでもないもの”」は、時系列的にシャクヤクのことではありえない。ではそれは何だろうか・・・と考えると、そのヒントはロックスがくれた。
ゴッドバレーに向かうロックス海賊団に立ちはだかったのは、またしてもハラルド。政府はロックスたちがシャクヤク奪還に来ることを察知、三年に一度の「天竜人のお祭り」を台無しにされないために、その静止をハラルドに命じた。
そこでロックスはハラルドに対し、最後の説得をする。
“ロックス”は仮の名で、本名は「デービー・D・ジーベック」。デービー(D)ジョーンズの末裔らしい。
ロックスには二年前に子どもが生まれ、その身を案じて「デービー一族を頼れ」と妻と子を故郷の島に行かせた。
そのロックスの故郷こそが「ゴッドバレー」なのだという。
ロックス個人は妻と子を逃がせればそれでよく、目的はシャクヤクでも悪魔の実でもない。
政府はその事実を知ってか知らずか、いやおそらく知らずにロックスを呼び寄せてしまったのだ。
「手を貸せ」と云うロックスに、それでもハラルドは首を縦には振らなかった。
ちなみに「運が向いてる気がしねェよ」は「運が向いてる気がしねェか」の誤植ではないかと思われ・・・。
交渉は決裂
だが「お前らをここで沈める」と宣言したハラルドは部下たちに手出しを禁じ、結果ハラルドの船は炎上。ロックス海賊団はゴッドバレーへと進んだ。
これがどういうことか・・・。
部下に手出しを禁じてハラルドがロックスとタイマンを張った・・・? ハラルドの気質ならあり得なくはないが、ロックスの「手を貸せ」という願いを断った際に見せた苦々しい表情からは、ただ妻子を助け出したいだけだというロックスの気持ちを汲んでしまったのではないだろうか。
政府への手前、普通に見過ごすことはできないので、「阻止しようとしたけど叶わなかった」という体を演じたのだろう。
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ロックスの故郷であるゴッドバレーには、デービー(D)ジョーンズの末裔たる「デービー一族」がひっそりと暮らしていた。「デービー」は世界政府がずっと抹消したかった一族の名だという。
そう。「イム様も喜ぶ“とんでもないもの”」とは、政府が忌まわしく思う「デービー一族」の残滓を一掃できる機会に恵まれたことを指していたのだ。
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「人間狩り」の標的として捕らえられたロックスの息子:ティーチ(二才にしてはデカい?)。その母はティーチを逃がしてと懇願するが・・・「子供たち」だと・・・? ほかにも居るの!? それともこの時点ですでにティーチの中に複数人居るってこと!?
あと「あいつに渡さないで」ってのが誰のことを指しているのか考えると、ロックスのことくらいしか思い浮かばないんだが・・・ この親子、もうこの時点で闇が深いわ・・・
※ご指摘をいただき誤認発覚・・・
上段の怪我をした女性と、下段のティーチと一緒に居る女性は別人のようですね。
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で、
いまその判断の局面に立たされた海兵は、若き日のドラゴンだった。
ドラゴンが海軍に入ったのがガープの意思だったかはわからないが、おそらく彼なりの「正義」を求めて海兵になったのだろう。だがそれを作戦と強要され、眼の前で起きている一般人への無差別な狼藉は、海軍の在り方への疑問と失望をもたらすのに十分となるだろう。
ドラゴンは何をどう決断するのか。ことによっては、ティーチとの縁も浅からぬものとなるのかもしれない。
※ご指摘後に追記
母親の願いを受けて双子を保護しようとしてシャンクスのみを確保、その後ガープに託す→ロジャーのもとへ・・・って流れなのかなぁ
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さて、前回話題となった赤毛の双子「シャムロックとシャンクス」は、ガーリングの子どもで間違いなさそう。母ちゃん、今回はちゃんと兄貴の名を先に呼んでいるな。
どうやら現地の下々民の女性だったようだ。話しぶりから察するにガーリングが天竜人だと知らないのかもしれない。
ガーリング聖は双子の誕生を喜んだが、当然ながらその女性と人生を伴にする気はまるでなかった。そういや天竜人は気に入った下々民をその日の気分で性奴隷にする奴らだったわ。
ガーリング聖は「人間狩り」で優勝して、シャクヤクを妻に迎えるつもりでいる。
この女性は「人間狩り」がはじまれば、どのみち殺される運命だったんだが、
なんと自らの手で始末した。
この女性が「デービー一族」だったりすると、後々ちょっと面白いことになるかもな。
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余談だが:
軍子と一緒にいる人物が1096話に云ってたことから、軍子の姓は「マンマイヤー」だと思われ。
フルネームは「マンマイヤー・軍子宮」ってことになるのかな。
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あと、38年前のガーリングとソマーズはそれぞれ何歳なんだろうか。
今のガーリング聖、ちょっと老けすぎじゃね?
Comment
ドラゴンに子供の救出を頼んでる血を流してる人はシャンクスの母親?
ティーチの母親だと思ってましたが、これ別の人っぽいですね
仰るとおりシャンクスたちの母親かも・・・