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ONEPIECE 909「切腹」

 




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ワノ国編突入!

ルフィたちがサンジを連れ戻しに行っている間に、ワノ国の現状を探り、同時に根回しと下準備のために先行したゾロ班。


メンバーは、ゾロ、ウソップ、ロビン、フランキーに、錦えもん、カン十郎、雷ぞう。


確かこのチームにはローも入っていたはずだが、別行動をとっているのか姿が見えない。

錦えもんたちは、ワノ国では有名なお尋ね者になっている可能性が高く、迂闊に動けないが、世界政府に非加盟であるばかりか、周囲との国交もほぼ断絶状態のこの国では、麦わらの一味の手配書が市井に知れ渡っていることはまずないだろう。
そのため、情報収集は、市民に溶け込んだ一味のメンバーに託された。


フランキーは大工として、ウソップはがまの油売り、ロビンは芸妓として、みな得意分野(?)を活かして国内に潜入を果たしていた。


そんな中、ゾロはというと…


辻斬りの下手人として、奉行所に引っ立てられ、今まさに切腹を命じられていた。いったい何やってんだか…。サンジがいたらなんて言ってバカにされただろう。

ゾロは浪人として潜入している。役割が役割だし、そもそも小手先の誤魔化しができるほど器用じゃない。得意な分野が「剣士」だっただけだ。
町中にも腰に刀を下げた輩がごろごろ居るし、ケンカを吹っ掛けられれば、任務を忘れて相手を切り伏せてしまうくらいは、やってしまいそうだ。シャボンディ諸島で銃に手をかけたチャルロス聖を反射的に斬ろうとしたようにな。

しかし、ゾロにかけられた嫌疑は「辻斬り」である。ゾロが理由もなく無抵抗のものを斬ることはあり得ない。これは濡れ衣だ。
奉行所の役人は、ゾロが持っていた、元々はワノ国の国宝である黒刀「秋水」に欲目を出し、ゾロの感じるところでは辻斬りの真犯人こそ、この奉行であるっぽい。

この場で、道理のない切腹に応じるわけにもいかないゾロは、止む無く…


実力行使。

すまん!錦えもん!とは、決して目立ってはいけない任務を果たせなかったからだ。
濡れ衣を晴らそうが、真犯人を懲らしめようが、危険人物として注目されれば、その話はいずれカイドウの耳に入る。そうなるとカイドウと戦うための調査も下準備もままならなくなるのだ。

さて、ここで少々疑問がある。

ワノ国とは大勢の「侍」を統治する「将軍」率いる武闘国家。
だが実際は(当然だが)非戦闘員も多数おり、侍社会の一地方を任せられている奉行にして、短刀による飛ぶ斬撃を見たこともないような驚きようである。

作中では、これまでワノ国出身者(とおぼしき者も含めて)は、達人レベルばかりだったので(いや、コウシロウはそこまでじゃないか…)、錦えもんクラスの剣豪がそこらじゅうにゴロゴロ居るかと想像しがちだったが、大多数のサムライはただ刀を常に持ち歩いているだけのボンクラに過ぎないようだ。

神秘のヴェールに包まれているため、その武力も危険度も未知数だとして政府や海軍に一目置かれているわけだが、国交がなくて情報不足のため噂が独り歩きするというのは分からない話ではない。


しかし、海軍大将や元帥までが不確かな情報に踊らされるというのは、どうにも腑に落ちない。

シュガーの能力のせいでなかなか実情は掴めなかったとはいえ、あのドレスローザにだって潜入捜査員が派遣されていたのだ。海軍や政府が何の調査もしてこなかったとは考えられない。

ワノ国がこれまで「謎の国」でありつづけたことには、やはり強固に鎖国を堅持する攘夷的な排害思想に基づいた、超屈強な個の武力と組織があったはずである。
今や、地方の治世を取り仕切る奉行が権威を傘にきて、たいした実力もないくせに悪事に精を出す。他ならぬ「侍」の挟持をハンパにしか持たない腰抜け代官どもが跋扈し、電伝虫すら伝わっていない文明未開の地。長い鎖国の果てに、ワノ国の国力は他国の文明に大きく遅れを取っているのだ。


ワノ国を開国せよ!

とはいえ、ワノ国が進むべき道の本質は「文明開化」などではあるまい。モモの助の父君:光月おでんが謳う「開国」が真に求める未来はどこにあるのか。


カイドウが今いる場所として、度々描かれた「鯱鉾のある天守閣」のようなシルエット。ワノ国を暗に示す記号かと思いきや、カイドウがワノ国にいることが明確になってからも、ぼかしたまま描写されていた。
これはカイドウが拠点としている将軍の居城だと思っていたんだが、いまゾロたちが潜入しているのが、必ずしも「都」だとは限らないが、どうやらカイドウは今ゾロたちがいる町よりも寒い地方にいるらしい。カイドウはワノ国の寒い地方(僻地?)で一体何をしているのか。


で、賢者の石の秘密を握るドクター・マルコは、ホムンクルスに村ひとつを人質に取られているわけではないが、オヤジ白ひげの人生そのものである小さな村を、自称「白ひげの息子」ウィーブルに荒らされまいと、ここに居残るそうだ。


加勢にいけない代わりに、ネコマムシに託したルフィへの伝言とはいったい…。

マルコ以外の元白ひげ傘下の猛者を紹介してくれるのか、はたまたワノ国攻略のヒントをくれるのか。ワノ国攻略については、錦えもんたち以上にマルコが知っているとも思えないので、カイドウの重大な秘密…とか…かな?

いや…、シャンクスの秘密かもしれないな!

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Comment

  1. あさのきしだ より:

    白ひげ海賊団は、見たまんまワノ国出身っぽいイゾウがいたり、エースがワノ国で三度笠の編み方を習ったとか言っていたり
    どうもワノ国に行ったことがあるような雰囲気ありましたからね
    海賊団が壊滅した今でもマルコには知己や伝手でもあるんでしょうか

  2. かぐや より:

    資金調達の為とはいえ
    キズ薬を売っちゃって大丈夫なんでしょうか。
    (極力争いは避けたい気持ちの表れでもあるんでしょうけど)
    ゾロ大体大怪我するし、ルフィたちが足止め食らったら…

    楽観的に考えれば、切腹刀であれだけの剣撃をみせた
    ゾロを見込んで協力なんて展開も?
    周りの人たちは内心カイドウや将軍をよく思ってない、とか。

  3. チョッパーマスク より:

    わたしは天守閣と雲?のシルエットが同じだと感じたのですがどうでしょう?
    ワノ国にはきちんとした季節があるとかそういうのではないんですか?
    一応ルフィたちがビッグマムと戦っている間、時間はたってますし…

  4. ピピ より:

    カイドウは新聞も手配書も持ってたのでワノ国にルフィ達の情報が流れていないのは不自然な気もしますね

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