Cogito, Ergo Sum

我思う故に・・・新館

カタナガタリ(嘘

 




この記事を書いている人 - WRITER -

57話のレビューを書いていて気になったので少し調べてみましたが
鋼の錬金術師の世界には、刀剣の類を操る戦士は実はそう多く出てきません。
蒸気機関を中心に若干の電力が使われる
空想上の独特の文化形態を有する世界観なので
実在する兵器や歴史に照らし合わせるのもナンセンスですが
アメストリスでは刀剣を武器とする武術は発達していないようです。
テレビが無いことだけが僕は前から気になっているんですが
ライフラインとしてあまり電力が普及していない時代設定。
しかし殺傷兵器としては銃火器がすでに普及しており
国軍の兵は拳銃を携えていても刀を持っている人はほとんどいません。
ざっと見たところ
ブラッドレイ大総統とアームストロング少将しか確認できませんでした。
すいません、ヨキの部下も帯刀してました。
これは、この世界の軍属に帯刀の規則・習慣はなく
オリビエは貴族もしくは武人のたしなみ、
大総統においては単なる好みといったところでしょうか。
hagane_ken5.jpg
アームストロング少将が持つアームストロング家に代々伝わる名刀は
刀身にバラを象った文様が彫り込まれており、とてもエレガントな一品です。
hagane_ken4.jpg
大総統の剣は反りが無く鞘の輪郭が定規で引かれている点から直刃のサーベル
全体の造形的にはアームストロング少将の刀に似てますが
実用一辺倒という感じ。
いずれもまっすぐな刀身で、日本刀のような“もりっ”とした
なまめかしい立体感は感じられません。
hagane_ken1.jpg
スライサーの刀は持ち方からして日本刀の亜種
白黒の塗り分けは光の反射角が変わっているということだから
鎬を境に角度が付いていると分かる。
hagane_ken2.jpg
ドルチェットの剣はたまに直刃に描かれてますけど
刀身や柄の形状、反りや持ち方などからほぼ日本刀に近いものといえます。
hagane_ken3.jpg
リンの刀はよくフィクションで青龍刀と間違って称される「柳葉刀」
シンは中国がモデルだからなのでしょうね。
hagane_57r.jpg
フーじいさんの剣は前スレに記載したとおり
両刃で刀身が短い体術に使えそうなもの。
hagane_ken7.jpg
イシュヴァール戦で登場した曲刀身に模様を飾った短刀は実用品というよりは
民俗的な装飾品ぽいが苦しい戦争で民芸品まで持ち出してきたという感じ?
hagane_ken6.jpg
クセルクセスでは曲身・両刃のスォードのような剣が用いられたようです。
ヒューズ中佐の投げナイフや、エドの機械鎧を変形させた刃物は除外
バリーのも見るからに“包丁”なので除外しました。
エドは剣よりも槍の方が好きみたいですね。
荒川弘が嫌いなのか、そういう世界観にきちっと設定したのか。
こうしてみると、刀使いが少なすぎるというのも面白い結果でしたね。
獣神演武を見てると荒川が刀嫌いってこともなさそうだから
差別化してるのか、はじめからそういう世界と決めていたんでしょうね。

この記事を書いている人 - WRITER -

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 第57話

 




この記事を書いている人 - WRITER -

原作:98話~99話
地下を行くエドたちの眼前に現れたのは
ブラッドレイを作り出し、瀕死のキンブリーを救った金歯の錬金術医師
hagane_57a.jpg hagane_57b.jpg
コミックよりもずいぶん印象が若いです。
(アイキャッチでもGold-Toothed Doctorって書かれてて笑った)
hagane_57c.jpg
キング・ブラッドレイになっていたかもしれない男達
格付けが低い酒の中にも特級酒より美味い酒はかくれているもので
実験体としての順番が現ブラッドレイの彼より遅かっただけで
身体能力がもっと高い者は当然居たでしょうね。
hagane_57d.jpg
コミックでは「なれなかった男達」とされていましたが
表現がネガティブなため変更したのでしょうか。
「余り者だよ」のセリフと合致するのはコミックの方ですね。
hagane_57g.jpg 中央司令部正門では
キング・ブラッドレイ VS グリード&フーじいさん
その傍ら
hagane_57e.jpg hagane_57f.jpg
正門死守のために、機関銃で昇降路に屍の山を築き続けるファルマン少尉
彼も必死で戦っていると言いたいのかね?アニメスタッフ。
マスタング一派はクーデターとはいえ中央兵を死なさないように
気遣いながら戦っていましたが、あんたすっかりブリッグズ軍だね。
hagane_57h.jpg
深手を負って万事休すのフーじいさんをかばうために“出て”きたリン
22話(コミックでは46話)で
ランファンをかばって自らを危険にさらす”愚行”をブラッドレイに問われ
民を捨てて王は王たり得ない と自らの行動原理を説いたリン
hagane_57i.jpg
ブラッドレイに「てめぇなんざ”王”じゃねぇよ」と啖呵を切りましたが
それもそのはず、
ブラッドレイが王の座にいるのはただの”手段”でしかなかったのですから。
「王にあるまじき男」という個人レベルの話では、もはやないのですが
それはともかく
このあと鬼気迫るフーじいさんの決意と別れのシーンだというのに
hagane_57j.jpg
この場面でバッカニア大尉が見切れていては台無しですよ。
hagane_57k.jpg
この老いぼれはここで、永遠のいとま…頂戴いたす!!!
止めどなく流れた血で火薬が湿気らないか心配・・・じゃなくて
サブタイにまでなってるので
バッカニア大尉の死に際までまとめてやるのかと思ったらここまでか。
hagane_57m.jpg 真理の扉の解説、乙。
総集編を挟んでるヒマはないし
ここらでいっぺん振り返っておくのは親切でいいですね。
hagane_57n.jpg hagane_57o.jpg
金歯の医師 セントラル全域に張り巡らした巨大な錬成陣でなにやら開始
弧を描く地下道が、5つの研究所を結ぶ巨大な錬成陣だったとか
「あぁ」と視聴者に思わせて、実はこれはまだたいしたこと無いんですよね。
hagane_57p.jpg hagane_57p2.jpg
エドたち人柱、いずこかへ消失
今回、後半の作画が酷かったですね。
余談:
フーじいさんの決死の特攻を目くらましに
ブラッドレイへ一矢報いたバッカニア大尉。
hagane_57l.jpg
このシーンに違和感二つ。
ひとつめは刀に血のりが付きすぎていることで
怒濤の勢いで人間二人をまっすぐ突き刺した場合
こんなにべっとり血のりが付くものでしょうか。
このシーン、コミックでは血のりはほぼ全く付いておらず
hagane_57q.jpg
血は、刺した後、傷口から吹いたり溢れたりって感じ。
しかしこの刀はさっきまで自分の腹に刺さっていたブラッドレイの刀だと思うので
今の一撃以前にすでに血にまみれていたと思えば納得がいくか。
マンガ的表現の説得力としての価値は観る人それぞれかもしれませんが。
二つめは刀身の形状です。
作中でアメストリス国軍兵士の刀は、
直刃で片刃のサーベルのようなものに描かれています。
誌面で見る限りは単に金属を打ち延ばした板に研いで刃をつけただけのものっぽい
hagane_57l2.jpg
それが日本刀のように鎬(しのぎ)を盛り高く描かれているのは変だ。
また文化の違いを表すためかフーじいさんの剣は両刃で刀身が短く
hagane_57r.jpg
体術に組み入れやすいように刀尻に輪をあしらってあります。
hagane_57l.jpg
このシーンのフーじいさんの刀(ブラッドレイが使用)は片刃で
まるでドスのようです。
注)
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST のレビューは
「コミックとアニメはあくまで別物」という大前提のもと、
今回の再アニメ化に際しては原作準拠のストーリー展開で。という製作趣旨をあえて真に受けて、
コミック版との比較をしてみようというスタンスで書いています。
決して原作マンセーな人ではありませんし、アニメスタッフに喧嘩を売るつもりもありませんが
思ったことは言うというブログ自体の姿勢は崩すつもりもありませんので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思います。
それはもう、ご了承ください。

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© 我思う故に・・・新館 , 2010 All Rights Reserved.